テーブルありきのチェアではなく椅子単体で考える
リビング・ダイニングは、お客様などを招いた時に一番最初に入る部屋でもあり、インテリアコーディネートにおけるセンスが一番出やすいエリアとも言えます。コーディネートのセンスは十人十色ですし、自分自身が楽んで満足できればそれで良いのですが、やはり他の人から
このお部屋センスがいい!
なんて言われたりすると嬉しいもので、ますます友人・知人を自宅に招きたくなってくるものです。
一方で、パッと見で目に飛び込んでくるソファやテーブルなどの大型の家具ばかりに着目しがちで、ソファやテーブルばかり高級なもので揃える傾向にありますが、インテリアコーディネートはあくまで空間全体のアレンジではありますので、どこか一箇所だけ注力すれば良いというものではありません。
今回の記事では、何かと脇役的な位置づけとなるリビングチェアやダイニングチェアにスポットを当てて、インテリアコーディネートのセンスが際立つ椅子・ダイニングチェアの選び方についてご紹介します。
もちろん、リビングやダイニングは生活動線の拠点ともなりますので、デザイン性ばかり追及して使いにくいものになってしまうと本末転倒・・・。コーディネートの中でもしっかりと本来の機能性を活かせる椅子の選び方をマスターしましょう。
これまでダイニングセットやリビングセットの付属的な感じで、あまり気にしていなかったという人にもぜひ参考にしてもらいたい
「椅子・ダイニングチェアを主役にした本格的インテリアコーディネート」
のポイントをピックアップいたします。
コーディネートのスタイルと目的別で選ぶ
リビングチェアやダイニングチェア単体で選ぶ場合、当然テーブルとの組み合わせを考慮する必要があります。色味であったりデザイン性などを考えるのと同時に、実際の生活シーンをイメージして素材や形状を絞り込んでいくという作業になります。
例えば、小さなお子様がいるご家庭であれば、お子様が食べ物や飲み物をこぼすシーンがイメージされますので、ダイニングチェアなどの椅子の素材としてファブリックなどの布製は避けたいところ。また、ご家族に高齢の方がいるようであれば、重厚感のある木製の重たい椅子より、軽い素材で動かしやすいスタイリッシュな椅子が好まれる、といった具合に実用面を第一に考えましょう。
また、ショールームなどでは見映えの良さもあってか、白をベースとしたチェアが多くディスプレイされる傾向にありますが、ダイニングやリビングなどの使用頻度の高いチェアは、当然時間と共に汚れが目だっててきますので、マメなお手入れが苦手な方は避けた方が無難です。
自身でイメージするコーディネートスタイルに合わせたアイテム探しと合わせ、上記のような生活のイメージ、そして
・ゆったり座りたい
・省スペースでまとめたい
・クールでスタイリッシュ
・木のぬくもりを大切にしたい
といったような目的別テーマを定めておくとアイテムを絞りやすくなります。
意外と「これはテーブルと合わないな~」と思っても、実際に配置してみると相性が良かったり、ラグ・マットを敷くことでまったく違った雰囲気を演出することもできますので、まずは機能性を一番に考慮して、幾つかの候補アイテムをピックアップしていくと良いでしょう。
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他の家具と色味を合わせたり差し色を組み合わせる
理想のリビングチェアやダイニングチェアの選び方については、上記のとおり生活動線を考えて、目的を明確にすることをご紹介しましたが、やはりコーディネートの楽しさでもあるデザイン性という部分も大切にしたいところ。個性あふれるデザインのものや、色を楽しんだり、ずっと座っていたい心地よさを大切にしたいなど、様々な目的があると思います。
デザイン性の高いチェアは、部屋の雰囲気を決めると言っても過言ではありませんので、モダンで都会的な雰囲気を演出したいなら、細身のアルミ脚タイプのチェア、特に座面や背もたれにカラフルな色合いを用いてるタイプは、お部屋のコーディネートにバリエーションを持たせやすいのでおすすめです。ダイニングテーブルの色に合わせたり、フローリングの色に合わせたり、カーテンやソファの色に合わせたりと、色々な配色を楽しむことができます。シェル型のようなプラスチックチェアもオススメ!
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また、逆にチェアに差し色を持たせて部屋全体のアクセントとして配置するのも上級テクニック。例えば、木のぬくもりをテーマにしたウッディーなコーディネートのなかに、深緑のラグ+黄緑のチェアという組み合わせなら、まるで森のなかにいるような雰囲気を作ることができますし、白系のフローリングや壁紙の部屋なら、ネイビーやブルー系のチェアを組み合わせることで、青い海と白い砂浜を演出することができます。
他の家具やカーテンなどに色味を合わせたり、部屋全体の色味の反対色を用いることで、アクセントとしてチェアの存在感を高めることができるので、コーディネートテクニックの一つとして覚えておくと良いでしょう。